MBA留学、サマーインターン就活が終わって急に暇に。——その時間、みんなどう過ごしてる?

MBA生活

① はじめに:MBA生活の時間の流れ

MBA生活、Fall〜Winterは「地獄」でした。就活、勉強、ソーシャル。気づけば毎日なにかの締切がある。そんな生活を抜けて、夏のインターンが決まった3月。ようやく時間ができたけど——あれ、自分って今、何をすべきなんだっけ?ふと、自分の時間の使い方がわからなくなってしまいました。
特に就活をしている間は、隙間時間があってもその間に課題やCaseのPrereadingをして、とにかく毎日を突っ走るしかないような状況でした。また情緒も不安定になりがちでした。アラサーにもなって久しぶりにお祈りメールをたくさん受領したり、面接でコテンパンにされたりする。これが結構きついです。そんな中、インターン先が決まり始める年明け2月~3月以降は、逆にかなりフレキシブルなスケジュールになってきます。これは2年生のプログラムだからこそだと思います。
ヨーロッパの1年生やコロンビアのJtermの人のスケジュール感を聞きましたが、やっぱり2年制は彼らに比べてかなり時間にゆとりがあります。授業もタイミングにはよりますが、一週間に2~3コマが平均的。このころになるとケースの予習やグループワークの勝手もわかってくるので、よっぽどえぐい授業をとっていなければアカデミックに割く必要のある時間はかなり少なくなります。そんな相乗効果も相まって、現状はかなり時間に余裕がある、というのが実情です。

② 夏インターン内定後に生まれる“ゆとり”

就職活動のピークを越え、学業面でも慣れが出てくるこの時期には、ようやく「時間的なゆとり」が生まれてきました。

ソーシャル面でも、入学当初のように毎日のようにイベントがあるわけではなくなり、自然と付き合う人の輪が固定されていく傾向があります(もちろん人によりますが)。そのため、日々の過ごし方にも変化が出てきます。

では、この時間を他のMBA生たちはどのように過ごしているのでしょうか。

人それぞれではありますが、旅行に出かける人、起業に挑戦してみる人、アカデミックインターンに参加する人など、多様な選択肢を取っているようです。一方で、「授業に集中する」という人はあまり見かけません(興味のある分野を深掘りしたくて、他学部の授業を履修する人は一定数います)。

特に私費で留学している学生は、就職が決まれば留学の目的を果たしたと考える人が多く、授業を積極的に受ける動機が薄れてしまう傾向があります。また、英語圏出身者は語学力の強化や、多様な環境でのリーダーシップ開発といった目的がそもそも不要であることも多いようです。

その一方で、学費や生活費の負担は依然として重いため、アカデミックインターンなどを通じて、少しでも収入を得ようとする“マインド”を持った学生も多く見受けられます。

③自分にとって、本当に大切な時間とは何か?

最近の私の悩みは、「限られたこの時間を、何に優先的に使うべきか」ということです。スキルアップのために何かを学ぶべきか、あるいは起業の準備に時間を充てるべきか。それとも、いまだからこそ大切にしたい家族との時間を優先すべきか——日々、さまざまな思いが頭の中を巡っています。

私の場合、幸いにも米国企業から夏のインターンのオファーをいただくことができ、就職活動は一段落しています。また、もともと内向的な性格ということもあり、にぎやかなソーシャルイベントに積極的に顔を出すタイプではありません。さらに、最近子どもが生まれたこともあり、現在は自然と家族との時間を多めに取るようになりました。

正直に言って、これほどの時間を家族と一緒に過ごせるというのは、働きながらではまず実現できないことであり、非常に幸せな毎日を送っています。

ただ、その一方で、周囲の仲間たちが起業に取り組んだり、スタートアップでのインターンに励んでいたりする姿を見ると、「自分も何か始めるべきではないか」「このまま何もしないのはもったいないのでは?」という思いが湧いてくるのもまた事実です。

時間的なキャパシティにはまだ余裕があります。しかし、いまこの瞬間にしか味わえない「新生児との時間」を犠牲にしてまで、新たな挑戦に踏み出すべきかどうか。そのバランスをどう取るべきか、そして何もしないことへの焦りとの間で、日々葛藤しています。

④少しずつ試していること、そしてこれからの選択肢

せっかくできたこの貴重な時間を、何か前向きな形で活かせないか——そんな思いから、いくつかのことを少しずつ試しています。ここでは、現在取り組んでいることや、今後挑戦してみようかと考えている選択肢についてご紹介したいと思います。

① 勉強(コーディング・英語強化など)

まず考えているのが、何かしらの勉強に時間を使うことです。自分のペースで進められ、気持ちの余裕があるときにだけ取り組めるという点で、今の生活にフィットしやすい選択肢だと感じています。

英語については、引き続き強化していきたい分野ですし、今学期の授業を通して興味を持ち始めたプログラミングにも挑戦してみたいと思うようになりました。まったくの初心者ではありますが、少しずつでも習得できれば将来の選択肢が広がるのではないかと期待しています。

② 副業的なプロジェクト(ブログ・フリーランス的な活動)

次に考えたのが、副業的なプロジェクトへの取り組みです。ただし、ビザの関係もあり、業務委託などで報酬を得る形式の仕事に取り組むことは慎重に考える必要があります。現時点では、現実的な選択肢としては検討していません。

また、このブログもあくまで自分の備忘録として始めたものであり、収益化を前提としたサイト設計は考えていなかったので、収益化を狙ったとしてもおそらくそれほど多くは稼げないでしょう。読者の皆さんにとって価値のある内容を発信できるよう心がけつつ、趣味の延長線上として続けていければと考えています。

③ スタートアップへの関与(インターン・リサーチなど)

もう一つの選択肢として、スタートアップへの関与も検討しています。実際、私の周囲にも無給(Unpaid)の条件でスタートアップに参画しているMBA生が何人かいます。目的は様々で、実務経験を積みたい人、自分の興味分野を探している人、ネットワークを広げたい人など、それぞれです。

私自身のバックグラウンドは少し特殊で、どのような貢献ができるかを表現するのが難しい部分もありますが、Unpaidという条件であれば挑戦する側としても心理的なハードルが下がる気がしています。夏のインターンが終わってからの時期には、何らかの形でチャレンジしてみたいと考えています。

「何かに熱中する」もよし、「何もしない時間を味わう」のもまた価値

MBA留学中に生まれる自由な時間をどう使うか——これは人によって大きく異なるテーマだと思います。「せっかくの機会だから何かに熱中すべきだ」と考えるのも一つの正解ですし、「何もしない余白をあえて味わう」という選択も、同じくらい価値のある過ごし方だと私は思います。

とはいえ、現実にはなかなか難しいものです。MBAの学費や生活費は決して安くはなく、「何もしない」という選択にはそれなりの覚悟が必要です。時間があるなら、何か有意義なこと(=キャリアに直結するような経験)をしなければというプレッシャーを感じてしまうのも当然です。

そんな中、私が大切にしている言葉があります。それは、同じくアラサーの時期にアメリカへ留学していた父からもらったアドバイスです。

「留学中に出会う人や経験が、いつどういう形で人生に影響するかなんて、20年後にならないと分からないこともある。目の前の体験すべてが、後になってから価値に変わる。」

この言葉を聞いて、「いま何かをしなければいけない」という焦りのようなものが少し和らぎました。特に今の私は、新しく生まれた子どもと過ごす時間を何よりも大切にしたいと思っています。平日の昼間、晴れた空の下で家族とゆったりと過ごすこの時間は、働きながらの生活ではなかなか得られない、かけがえのない瞬間です。

忙しいMBA生活の中に訪れた“空白”のような時間。それをどう捉えるかは自分次第です。「何かを成し遂げる時間」にしてもいいし、「あえて何もしない時間」として、自分の価値観と向き合うのもまた一つの選択であると、現時点では考えています。

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