【妊娠期間】
パートナーの悪阻の具合や、メンタルの調子によってさまざまだと思うが、やはり米国での出産という未知の世界に対する不安は常に付きまとう。いまでこそ、インターネットで検索すれば結構な量の情報が日本語でもでてくるものの、逆にそれが不安をあおる場合もある。また日常会話レベルの英語ができる方であっても、やはり細かなニュアンス、特に日本ではオノマトペを使った表現がおおく、それらを正確に伝えられない、伝えられたかわからない、という不安は大きかった。
さらには、これは住んでいる地域にもよると思うが、基本的には車社会である米国において、日中は夫が学校の行き帰りで車を使うとなると(2台持ちの家庭は別だが)、日々の行動範囲がかなり限られ、もし歩ける距離にスーパーやターゲットのような施設がなければ、生活はかなり不便で、これもストレスになってくる。
【通院】
学校がフレキシブルな時期に突入していれば、病院に付き添うことは十分に可能。ただし1年生の序盤は多くのMBAプログラムが必修科目を課していて、なかなか時間に融通が利かない。その場合、パートナーの方は一人で(あるいはお子様と)病院に通う必要がある。私たちが通った病院は幸いにも通訳の使用が無料でできたが、通訳者はランダムに決まり、また海外電話の可能性が高く、回線が悪くてかなりの頻度で聞き返されたり、英語、日本語双方向でニュアンスが異なる翻訳をされることも多々あった。幸いにも私の妻はニュアンスの違いについて理解ができる英語レベルであったため、その際には遮って訂正を入れていたが、もし全く英語がわからないという人であれば、かなり不安かもしれない。
【出産】
米国の場合、陣痛の感覚がかなり狭まってからようやくベッドに案内される。私たちの場合は1時間間隔の時に病院に一度行ったが、追い返されてしまった。また、当然病院は車で行く必要があるので、夫の方が免許をもち、かつ自家用車を持っている状態が望ましい。そうでない場合には、Uberを使うことになるだろうが、すぐに手配されるか、ドライバーの質も不安要素である。 無事出産を終えると、24時間後には退院することになる。私のパートナーの場合、まだまだ一人で立ち上がって歩けるような状態にまでは回復していなかったが、それでも退院は退院である。何とかするしかない。退院を見計らって事前にいろいろなものを準備しておくとよいだろう。
また、少なくとも私のMBAは全ての授業の担当教授が寛容で、出産前後の2週間は授業を欠席、課題免除、テストを別日に受けさせてくれるなど、多大なる配慮を受けられた。
【産後】
現実的にはやはりどちらかの両親が米国にきて手伝ってくれる、というのが望ましい。というかそうでなければかなり厳しい。初めてのことだらけであるが、そもそも米国なので、あれがない・これがないといってすぐにコンビニやイトーヨーカドーのようなGMSにいって調達できるものでもない。パートナーの体調回復と新生児のケア、誰かのサポートがないと我々は無理だったと思う。
【産後2】
数か月経過して、今の一番の悩みは子育ての悩みを共有できるいわゆるママ友が作れていないということだ。MBAの同級生にも何人か新生児を抱えたクラスメートがいるが、日本語で気兼ねなく話せるママ友はなかなかできていない。もちろん英語でもいいので、そういった輪に入れればいいのだが、Mom’s clubも以外と最初の一歩をどうすれば入れるのか、という情報はゲットできていない。探しても、もう少し子供の対象年齢が大きかったり、あるいは存在は確認できているけどネット上にはヒットしなかったり(レファレル制なのかもしれない)。
【一時帰国】
私たちの場合は生後6か月の時期に一度日本へ戻った。10時間のフライトは相当しんどく、バシネットに入れたとたんに起きて泣いてしまったため、ずっと抱っこしていなければならなかった。ただ、家族、友達に子供の顔を見せられたのは本当に良かった。周囲に聞くと、はいはいしたり、歩き始めたりするともっと大変みたいですが。。。
【教育】
まだ生後7か月なので、教育というほどたいそうなものはないのですが、姜美穂に出バイリンガルにどう育てるか、というのをいろいろ聞いて回っている。というのも、MBAの同級生にはやはり両親が非米国、本人は米国生まれで米国育ち、というバックグラウンドが結構いるのだが、彼らに聞くと私はZerolingualであるといっている。つまり、両親の母国語、英語ともに中途半端で中学生くらいのレベルで止まっているとのこと。ちなみに私の姉も綺麗なバイリンガルなのだが、やはり本人に聞くとそれなりの苦労と努力をしていた。
たまたま同じ大学の言語学のマスターに通う方に話を聞ける機会があったのだが、今のところ確立しているのは、もしバイリンガルに育てたい場合(米国に育てる場合)、子供がキンダーガーデンに通うまでは徹底的に両親の母国語のみで話しかけたり本を読み聞かせて、英語を一切インプットしない、というのが一番よい方法であるといわれているらしい。
最後に
書き綴ってみたが、案外こうして文章を書こうとすると日々思っていることを拾いきれない。もし同じ境遇で気になっていることがある方がいらっしゃれば、質問メッセージいただけると幸いです。私が知る範囲の情報をお伝え出来ますので。

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