しばらくブログ更新をさぼっていたが、直近の状況はというと夏休み期間のインターンがいよいよ始まり(というか終わりが近い)、久々にフルタイム勤務を月曜から金曜日までしている。生粋の米国企業で米国人に囲まれながら働くという経験は人生で初めてなので、毎日英語に加えて仕事の内容にもあくせくしながら何とか生き抜いているという様である。
インターン就活についてはこちらの記事も書いてます。
MBAから戦略コンサルへ:インターン獲得のリアルな戦略と準備法
約2か月間現地企業でインターンをしているわけだが、インターンの仲間にはMBA生の他、学部生も混じっている。みんな日本人でも聞いたことがある有名大学から来ている人ばかりであるが、私がインターンしている会社は、新卒枠(MBA枠含む)は夏のインターン生の中から毎年一人しか採用されないという非常に狭き門のようだ。その他は全て転職組。歴代のインターン生を見守ってきた、日本でいうところの経理のおばちゃん的なポジションの人に気に入ってもらえて、お昼時など雑談をしている中で、彼女の視点からどんなインターン生がフルタイムのオファーをもらっているかをいろいろと聞くことができた。
今回のインターンに限らず、自分のMBA後のキャリアを考えるうえで、いい軸になりそうなので、備忘のために書いていこうと思う。
どこに優位性を確保するか
まずは自分が将来何をやりたいかを明確に考えること。ここでいう何をやりたいかというのは、自己実現や自己分析による向き不向きを見定めるということではなく、より具体的かつ戦略的に考える必要がある。特に純ジャパとして米国で働いている中で強く感じるのは、同じ土俵で米国人と戦っても勝ち目はないということ。当然、議論時の流暢さという面では計り知れないハンデギャップがある。時間をかけて準備できるようなものであれば英語のハンデは多少克服できるかもしれないが、言語の壁を払しょくしたところで、長い目で見たときに自分が戦わなければいけない相手はロジカルシンキングや決断力、リーダーシップといった側面の能力も高い人たちになる(とにかく米国で働ければなんでもいい、一生アナリストでいいということであれば問題ないかもしれないが、MBA卒業している30代40代をずっとアナリストという肩書で面倒みてくれる会社を見つける方が現実的ではない)。
つまるところ、これらのハンデを抱えながら優秀な人材と戦っていくために、とっておきの自分の武器を磨いておかないといけないということになる。職種にもよるだろうが、日本人で日本のマーケットで経験を積んできたという前提を考えるならば、キャピタルを日本から持ってこれる、あるいは財・サービスを日本へ展開できる、という能力が手っ取り早い。これは二つの観点から優位性を発揮しやすく、一つ目は日本語ネイティブというのは日本の意思決定者に営業をする際には非常に強力な武器になること、もう一つは米国人の多くは日本市場開拓の一員になることにあまり興味がない(ように思える)ということだ。もちろん会社の成長のためアジアにビジネスを展開する意欲はどの企業もあるのだが、アナリストやアソシエイトといった階層の米国人が積極的にアジア進出ビジネスのメンバーに手を挙げるかといわれると、そうではないように感じている。彼らとしてはやはり王道の出世ルートは国内事業で実績を出すことであり、よほどのもの好きでないと日本市場開拓メンバーとして時差対応に日々苦労しながら飛行機で何度も日本に出張するような仕事は気が乗らないだろう。
こうした観点からみれば、やはり日本事業をまとめ上げる、という立場を目指すのが現実的に優位性を発揮しやすい場所になるのだろう。
社内に味方を多くつくる
この点は日本企業に勤めていたとしても変わらないだろうが、社内にどれだけ自分のファンを増やすかという観点から、意図を明確に持ちながら積極的にコミュニケーションをとる必要がある。イメージでは英語ネイティブ話者はこうしたソーシャル活動がうまいような印象を持っていたが、実際にインターンしていると、どうやら米国人もネットワーキング活動が苦手な人が多いことに気が付いた(MBAにきてる人はソーシャル能力が高いやつが集まっていたんだなあと実感)。もちろん日本人よりはあいさつやスモールトークをよりカジュアルにできるという点はあるのだが、そうした動作は当たり前なので特に加点にはつながらない。日本人同士でも一歩踏み込んだ仲になるための最初のとっかかりとなるトピックのような絶妙なラインをバランス感もって話せるか、みたいな能力が大事であると感じる。また部署間交流というのが実は日本企業以上に少ない(これは会社カルチャーによるかも)。そのため、自分が事業Aの部署に配属された場合、事業B、事業Cの人に意識的に話しかける、どんな事業をしているのかを話す、その代わりに自分は事業Aがどんなことをやっているのか提供する、という役割になると、結構すんなり深い中に慣れたりする。
と書いてみたら結構シンプルな話になってしまった。
細かいところはいろいろあるが、それは私がインターンしている会社のみに当てはまりそうな個別性の高い事象そうなので、今回はこの辺で。
8月は義理の姉がカナダから我が家に遊びに来たり、子供を初めて飛行機に乗せて旅行に行ったりと楽しみな予定がたくさんあるので、非常にワクワクしている。
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