【海外MBA受験】失敗しないためのカウンセラーの使い方・選び方

MBA受験

海外MBA受験では、カウンセラーを利用するのが一般的です。このカウンセラーは一体何をする人なのか? その守備範囲はサービス提供者によって異なりますが、基本的には受験校の選定からタイムスケジュール、エッセイのブラッシュアップ、面接対策などのアドバイスをしてくれるサービスです。私の経験と他の受験生の合格者との会話を踏まえても、純ジャパ受験生でカウンセラーを採用せずに自力で合格までたどり着いている方はいませんでした(10人程度のサンプルですが)。私自身も、カウンセラーなしでは合格まで決してたどりつけなかったと思っており、カウンセラー選びとその使い方は受験戦略で大きなウエイトを占めると考えています。

カウンセラーをなぜ使うのか

まず、カウンセラーをなぜ使うのかという点についてですが、高いお金を払ってカウンセラーの採用をお勧めする理由は大きく3点あります。

① 情報戦に勝つ

大学受験と異なり、受験者人数が少ないMBA受験では、受験に関する良著が巷にあふれているわけではありません。例えば、大学受験では数学は青チャート、英語は基礎的な単語帳を〇〇月までに終わらせる、センター試験(共通一次試験)の勉強は〇〇月からやればOK、といった大まかな最適戦略がネットや受験本にあふれています。一方でMBA受験は予備校も限られ、学校ごとに出題内容や重視する項目も大きく異なり、純ジャパの我々が受験を思い立った時点で効率的なタイムテーブルを思い描くのは大変難しいものがあります。

カウンセラーは毎年多くの受験生を抱え、合否のトラックを持っています。このトラックには、エッセイの内容や受験者のバックグラウンド、各試験のスコアや面接内容など、各学校の在校生ウェブサイトには掲載されていないクローズドな情報も含まれます。特に私費生や毎年1名程度しか派遣されない社費生などは、身の回りに十分な情報がない可能性が高いため、情報のデータバンクへのアクセス権を得るという意味でカウンセラーを採用する価値は高いと考えます。

② エッセイを盤石のものにする

海外MBAは基本的にGMATやTOEFLといった試験のスコアメイクとエッセイの提出によってインタビューまでの選抜がなされます。エッセイにおいては、”Why MBA”や”Why This School”といったほとんどの大学で共通して出される課題も多くありますが、語数やニュアンスが若干異なるなど微妙な特色の違いがあります。

まず、エッセイを書くにあたって一番大事なのは自己分析やエピソードの深堀です。第三者からのフィードバックを受けながら進める方が得られる気づきが多く、良いものに仕上がる確率が高いです。それに加えて、根本の幹となる部分は変えないまでも、枝葉の部分の見せ方・伝え方を各大学に合わせた表現に持っていく作業はカウンセラーがいた方が有利です。例えば、A大学ではパーソナリティに焦点を置いた書き方が好まれる、B大学では数字を全面に出した方が良いなどの違いがあります。

エッセイやインタビューで嘘は書けませんし、書いたところでどこかのプロセスで綻びが出ますが、こういった”見せ方”という面ではテクニックを使った方が良い場面があります。

③ ネットワークを広げる

情報戦と少し重なりますが、受験生同士の横のつながり、あるいは同じカウンセラー出身で自分が目指している学校の先輩などを紹介してくれるケースがあります。例えば、有名なのが江戸義塾のEdです。私の場合、周囲に受験仲間や受験の先輩がおらず、文字通り一人で受験を進めていましたが、彼のコミュニティに入ったことで、たくさんの人と知り合うことができました。

デメリットは?

カウンセラーを採用することのデメリットはないのか? もちろん存在します。カウンセラーは高額(カウンセラーに限らず、MBA受験界隈のサービス全般ですが)です。もし自分と相性が悪いカウンセラーを採用してしまい、途中で別のサービスに変えたり、ほとんどサービスの恩恵を受けずに進めたりすると、お金を無駄にすることになります。私の受験仲間の中にも、評判の高いカウンセラーと契約したものの、相性が合わず途中で切り替えた受験生が何人かいます。レピュテーションに左右されず、自分との相性を選定時にきちんと見定めた方が良いでしょう。

カウンセラーの選び方

① 日本人かネイティブか

純ジャパ受験生には日本人カウンセラーを強くお勧めします。カウンセラーとは毎週のようにセッションを行いますが、自分のモチベーションや仕事の実績、アピールポイントなどのディスカッションはTOEFLやIELTSのスコアメイクと並行しながら徐々に進めていくものです。特に純ジャパの場合、スピーキング力に不安がある方が多いため、自分の表現したい点の細かなニュアンスを日本語で伝えられるカウンセラーの方が最終的には納得のいくものが仕上がると考えます。

日本人カウンセラーを採用する際、エッセイの表現がネイティブっぽくないのでは?と心配する方もいると思いますが、最近は翻訳手段も高度化しており、別途翻訳サービスを利用することもできますし、セカンドオピニオンとして完成版の最終レビューをネイティブの別のカウンセラーに依頼することも可能です。また、日本人カウンセラーの多くはエッセイの最終版を社内のネイティブに確認させていますので、その懸念は特段ないかと思います。

② 自分のバックグラウンドの実績をみる

カウンセラーを選ぶ際には、自分と同じようなバックグラウンドを持つ受験生を自分が志望している学校に合格させた実績があるか、という点が重要です。極端に言えば、ハーバードに合格させるためのアドバイスとスタンフォードに合格させるためのアドバイスは異なります。また、ここでいうバックグラウンドは、現時点での英語力、GMATなどの到達地点、業界、海外経験などを指します。私の場合は日系事業会社でしたので、外資IBやトップ戦略コンサルといったグローバルで見ても文句なしの華麗な経歴をもった受験生をゴリゴリのトップMBAに合格させるのが得意なカウンセラーは、自分にはあまり向かないだろうと感じていました。

以上、MBA受験におけるカウンセラーの位置付けと選定のポイントを書いてみました。質問等あれば、ぜひ問い合わせフォームからご連絡ください。

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